猫を追うより皿を引け

日々ぼんやり考えていることを残します。

GRAPEVINE × suchmos@LIQUIDROOM 2016.2.19

この対バン組んだ人に、今日も菓子折りを。
GRAPEVINE × suchmos
2016年は「猫も杓子もsuchmos元年」ということで異議なしの界隈ですけど、その思いを色濃くさせるロングセット。衒いのないソウルミュージック に上乗せするアーバン感。見た目のやんちゃさに油断してる場合ではない。バインは昨日と同じセットリストなのに、BPMがちょっと早くなってたり、いつも 以上に声に伸びをもたせたり、アニキがステップ踏んだり(びびった)、若者がおっさん達を刺激したなと思う場面がいろいろあって、これだからライブは!と 今夜もまた身悶えするのであります。
今日の田中さんの象徴的なMC。「いやーえらい若者でてきましたね。で、今観てて思ったんですけど、俺らもソウルミュージック好きですが、やっぱりグレイプバインはロックバンドなんだなと。」このマッピングにドキッとした人は音楽ジャンキーです。(飲みにいこ)
とにかく、「今」観ることに間違いなく意味のある対バンライブでした。何年経っても酔って語るだろうな。

【小さめ女子用】ライブハウスで絶好のポジションをキープする地味すぎる裏技10

f:id:vinejive:20160129184953j:plain

 

私はライブハウスによく行きます。年間平均50本くらい。学生時代からかれこれ20年もこんな生活をしています。怖いですねー。

で、ですね、毎回毎回こう思っています。

み!え!な!い!!

身長154cm。女子が多いライブならともかく、男子多めだと完全アウト。ソールドアウトしてたら絶望。まただ、今日も見えない。目が合うどころか全くみえない。ドラマーは本当にそこにいるのか。

精一杯の背伸びをし、顎を突き出し、目をひんむき、頭と頭の隙間からちらりと見えるボーカリスト。前の人が右へ動けば私は左。左へ動けば私は右へと、これはEXILEのあの踊りのようだ。っていうか、前のやつ、へんなノリ方すんなや!!!

そんな私が、ほんの少しでも楽しくステージを拝めるよう、ライブハウスに足を踏み入れる前に心がけていることを、ここに書き出していきたいと思います。怖いですねー。

 

1、入口(もぎり)の逆サイドの扉から入る

大き目ライブハウスの場合。入口(もぎり)が1~2か所あり、グッズ販売をしているロビーがあり、フロアへの扉が複数あります。もぎりに一番近い側の扉からフロアに入る人が多いので、断然そこが混みあいます。開演が近づくと、「早く中に入らなきゃ」とさらにどっと混みます。なので、あえて一番遠い扉から入ってみましょう。

 

2、開放してない扉を開けてみる

これも、大き目ライブハウスのケース。スタッフは、お客さんがフロアに入りやすいように、開演ぎりぎりまで扉をあけっぱなしにしていることが多いです。しかし「締切」と書かれてなければ、他の扉を開けてから入っても構いません。ここは思い切って他の扉を開けてみましょう。ほら、ガラッガラ。「みんななんでここから入らないの~」と思うことでしょう。

 

3、入口が一つしかない場合はずんずん進め

小さいライブハウスは、フロアへの入口が一つしかありません。その場合は、迷わず奥に進んでください。躊躇することなく「すいませーん」と手刀を切り、ずんずん進みましょう。絶対に奥は空いています。入口の対角の端を目指して。

 

4、近いからと言って真横を選ばない

「なんだ端っこの前のほうあいてるじゃん。」と思ってそこを選んだ悲劇。あれれ、ほとんど横顔しかみえない。いや、横顔というか耳しかみえない。耳。こんなはずじゃなかった。しかも、直線距離にしたら結局遠いし、スピーカーうるせぇ!!

 

5、ボーカリストの逆サイドを狙う

3ピースバンドなら顕著です。ボーカリストが中央ではなく、どちらかに寄ることが多いので、その逆サイドが空いています。ツインボーカルなら、どっちが一般的に人気か見定めてください。4人5人いるバンドなら、ベースとギターのどっちが一般的にファンが多いかを考えると良いでしょう。あなたの好みではありません。あくまで「一般的に」です。

 

6、マイクと自分を結んでみる

まだライトの当たってないステージに目をやると、マイクが立っていますね。今いる自分の位置からマイクが見えますか?そう「ここなら見えるな」と思ってたのに、いざライブが始まると、「は!見えない!!なんかめっちゃデカい人がいる・・・」とならないように、『ステージがみえる』ではなく、『マイクがみえているか』を確認してください。マイクとの直線上に背の高い人がいるところは避けて。

 

7、柱トラップ

このあたり空いてるな、とふんわり余裕かまして、客電落ちて絶句。でっでーん!!!と巨大柱がそびえたってるではありませんか。死を意味します。

有名どころでは、渋谷CLUB QUATTRO、渋谷duo music exchange

あれさー、死角のところも含めた平米数でキャパ算出してるんなら、見えるところは絶対混むじゃんね。ブツブブツ・・・

お気をつけあれ。

 

8、キャパシティの30分の1までの整理番号は最前列へ

わたくし調べによりますと、おおよそこの番号を手にしたらガッツポーズ。夢の最前列を狙いに行きます。Zepp TOKYOなら90番。赤坂BLITZなら38番。渋谷CLUB QUATTROなら26番。だいたいイケます。会場のキャパは「○○(会場名) キャパ」で検索を。

しかし、その整理番号がくせものなんだよなー。アルファベット付だったりすると、単純にその番号だけでは入れなかったりする。大体、A→B(→C)順に入場することが多いですが、その前にファンクラブチケットが存在したりします。あと、AもBも並列で同時入場とかありますよね。ということで、あんまり期待しすぎないようにと、お伝え申し上げておきます。

いずれにせよ、いい番号っぽかったらちゃんと開場時間までに並んで待機しましょう。入場が始まってから着いたら、どんなにいい整理番号も無意味です。

 

9、最前列なら真正面は避けろ

整理番号の良番をゲットし、スタッフと電車ごっこ*1をしながらいざフロアへ。さあ、今ならどこでも狙える。そんな興奮状態で犯しがちなミスは、『マイクの真ん前』を陣取ること。「ずっと近くにいたいの!」という気持ちはわかりますが、そこではマイクが邪魔でお顔を満足に拝めません。一生に一度あるかないかのこのチャンス、失敗は許されないのです。

では、どこがいいのか。それは、『マイクスタンドとモニター*2の間』です。ビコーズ、マイクスタンドに邪魔されず表情がよく見える。アンド、マイクスタンドやモニターがないということは、煽りやギターソロやなんかで、ステージすれすれまで出てきてくれるのです!!(≧∇≦) 柵から身を乗り出し手を伸ばせば、ふれられるかもしれません。(≧∇≦)


10、段差の利用

夢物語で盛り上がった後に申し訳ございません。私が一番やっている、最も地味で最も効果的なやつを最後に。

大きなライブハウスだと、後方が少し高くなってますよね。中くらいのライブハウスだとステージに近いフロアが少し下がっています。で、そこに行くための2~3段の段差があるのですが、そこは通路なので開場時間中はとどまらないのが大原則。うん、迷惑をかけちゃいけない。なので、邪魔にならないよう最大限、段差の際をキープしつつ、その段差に片足をかけておくのです。で、客電が落ちた瞬間に、すっと段差に立ちましょう。どうです、人の頭が雲海のよう。ステージ丸見え。なんだか恥ずかしいくらい。

姑息。

 

いかがでしたでしょうか。

ほんの少しでも、みなさんのライブハウスライフのお役に立てれば幸いです。

次回は、どこのライブハウスのビールが良心的か、について書こうかな。

では。

 

*おまけ

リキッドルームのカーテンは開演と同時に必ずひらく

 

ディスクガレージ チケットホルダー ドットClear[3個パック]

ディスクガレージ チケットホルダー ドットClear[3個パック]

 

*1:数人単位を紐で囲いながらフロアへ連れていかれる良番ならではの儀式。走ってこけぬよう安全のため。

*2:氷室京介が足をかけて歌う黒い箱

2016/1/11 〜思いを巡らせるということ〜

11日は夢の国にいて、いつ来てもごみひとつ落ちてないねとか、キャストの意識の高さはどこからくるもんなんだろうとか、7000円近くに値上がりしてるから家族連れは大変だね、なんてまったく夢のないことばかり話しながら、のんきにねずみのシルエットを型どったピザを食べていた。

図らずも成人式だったので、場内には振袖姿の若者がわんさかいるという珍しい光景が広がっている。それを避けてか休日のわりに空いていて、サクサクとアトラクションを回れていた。唯一、スプラッシュマウンテンはFPも取れず小一時間の待ち時間だ。すっかり退屈してしまった私は、昨日から見てなかったtwitterをなんとなしに開けた。すると、『デビッド・ボウイまじか・・・』『うそでしょ』というつぶやきがワンスクロールに押し寄せている。ソースをたどって事態を理解し、「これ本当かな?」と隣に画面を見せると、驚きの反応とともに、一拍おいて「タケダさんもいっちゃったね・・・」と告げられた。タケダって?え?どのタケダさん?と、わかってて信じたくなくて何度も聞き返したところまでははっきり覚えている。

 

竹田圭吾さんのことを認識するようになったのはいつの頃だったか。私がまだ目黒で働いていたころ、朝、会社近くのコンビニで時折お見掛けしていた。『とくダネ!』終わりで会社へ向かう竹田さんと、遅い私の出勤時間が重なっていたようで、いつもその曜日は、今日は会えるかな、会えたら話しかけようかな、とわくわく会社に向かうのがひそかな楽しみで、勝手に親近感を持つようになった。

コメンテーターの役割は、広い知識を持ち扇情的になることなく、他の出演者から抜け落ちている視点を視聴者に提供することだ。そう仰っている通り、まさにいつも鋭い角度で端的なコメントをされていて、私はそれを、「そうそう!よく言ってくれた!」と大きくうなづいたり、全く考えに及んでなかった内容に唸り、事件や問題の見方が変わることもあった。ある意味空気を読まない、例えばお涙頂戴路線の雰囲気を一刀両断するコメントで、MCが苦笑いでCMへという画面を見る度に、最高だな、こういう人がいてくれてまだまだテレビを見る意味はあるな、と気づけばいつも竹田さんのコメントを待つようになっていた。

 

長期の療養から復帰された後も、少しずつ痩せていく様子に、どうしたのかなと不安になりつつも、毎週のラジオもテレビも出演されていて、きっといつかよくなるのでしょう、と言いきかせていた。

病気の事、自身でほとんど語ってらっしゃらないが、昨年9月にテレビでがんであることの公表し、その後Twitterで心持ちをつぶやいていた。

「がんというのは、必ずしも『襲われて』『闘う』ものではない」

「ちょっと違う種類の人生が続いているだけなんだ」

 ちょうど身内が同種の病を抱えたばかりで、静かに深く混乱していた私は、この言葉にどれだけ救われたか。

また同時に、

「どれだけ治療が順調で、家族に寄り添われて、友人や仕事仲間に励まされても、孤独からは絶対に逃れられない。」

 とも吐露していて、どれだけデカくて冷静な人間でも、つきまとう不安は拭い去れないのだと知った。私の身近な大切な人も、今同じように感じているのだろうか。

 

 J-WAVE『JAM THE WORLD』聴きながら晩ご飯作るの好きだったな。声が心地よいのだ。政治や経済のこと、難しくてわからないことだらけだったけど。降板を決めていた1/11のエンディングで何を話したかったんだろう。最後にリスナーに伝えたかった事ってなんだったんだろう。「赤福氷はマジでうまい」とかかな。

 

もう天邪鬼なコメントを楽しみにできないことも、落ち着く声のラジオが聞けないことも、おちゃめなツイートが流れてこないことも、今はただただ寂しい。でも、苦しい痛みと孤独から解放されたのかと思うと、どうかどうか安らかにとお送りしたい。「複眼思考」を胸に刻んで心になじませて生きていこうと思います。これからもずっと大好きです。

 

そうだ。隣の人。朝すでに訃報を耳にしていたのに、伝えないでいてくれてありがとうね。こういうちょっとした想像が人と人とを強く繋いでいく。

 

コメントする力

コメントする力